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教習項目7【車に働く自然の力と運転】

第2段階

1 車が動き続けようとする力と停止しようとする力

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1 摩擦抵抗の利用

 運動している物体は、外から力を加えないかぎり、そのまま運動を続けようとする。これを慣性の法則という。車を止めるには、ブレーキの摩擦抵抗を利用している。

 しかし、摩擦抵抗には限界があり、その限界は常に一定しているわけでわなく、ブレーキ装置の状態やタイヤと路面との摩擦係数によって変わってくる。

 

2 車の停止距離

 ブレーキをかけても車はすぐに止まらない。停止するまでには、運転者が危険を感じてからブレーキをかけ、ブレーキが実際にきき始めるまでの間に車が走る距離(空走距離)と、ブレーキがきき始めてから車が停止するまでの距離(制動距離)とを合わせた距離(停止距離)を必要とする。

[1]空走距離が長くなる要因

 運転者が疲れているときなどは、危険を感じて判断するまでの時間が長くなるので、空走距離は長くなる。

[2]制動距離が長くなる要因

 路面が雨にぬれていたりタイヤがすり減っていたりする場合には、摩擦係数が著しく小さくなるので、制動距離が長くなり、乾燥した路面でのタイヤの状態がよい場合に比べると、2倍程度になることがある。

 また、重い荷物を積んでいる場合も制動距離が長くなる

3 効果的な制動方法

 交差点や一時停止場所等で停止する場合には、十分手前でブレーキペダルを軽く踏みブレーキランプを2~3回点滅させて後ろの車に停止の合図を送ってから再びブレーキペダルを軽く踏み込み徐々に強くし停止する位置に合わせるようにブレーキペダルの踏み込み加減を調整しながら停止する。

 ブレーキを一気に強くかけてタイヤをロックさせると制動距離が長くなりハンドルもきかなくなり横すべりが起こることがある。危険予測を適切に行い、あらかじめ速度を落とすことが最も大切である。

2 荷物の積み方などと車の安定性

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1 荷物の積み方による安定性の変化

 重心が高いほど車は不安定になるので、積み荷は高く積み過ぎないようにしなければならない。

 積み荷が左右平均しない場合も、重心が一方に片寄るためハンドルをとられ、ゆるいカーブでも横転することがある。

2 凹凸路での積み荷の点検

 砂利道など凹凸の多い道では、積み荷がずれたりロープがゆるむことがあるので、時々点検する必要がある。

3 カーブ、坂道での運転

1 カーブ、曲がり角での運転

[1]飛び出そうとする力をコントロールする運転

 カーブや曲がり角でハンドルを切ると慣性の力による遠心力が働く。

 遠心力は速度の2乗に比例しておおきくなり、また、カーブの半径が小さいほど遠心力は大きくなる。

 この遠心力がタイヤと路面との摩擦抵抗よりも大きくなると、車は横すべりを起こして曲がり切れず路外に飛び出したり、横転したりすることになる

[2]先を予測する運転

 カーブなどでは、あらかじめ対向車などの出現を予測し道の曲がり具合やカーブの程度、道幅、見通しなどの状況に応じた速度と最も安全な進路を選ぶことが大切である。

2 坂道、山道での運転

 こう配の度合いに応じた正確でタイミングのよいギアチェンジブレーキ操作などが要求される。

[1]上り坂での発進

 上り坂で発進するときは、四輪車の場合はハンドブレーキ(パーキングブレーキ)、二輪車の場合は後輪ブレーキを使って車が後退しないようにする。

[2]上り坂で停止する場合の車間距離

 上り坂で前の車に続いて停止するときは、接近しすぎないようにしなければならない。

[3]下り坂でのエンジンブレーキの使用および車間距離

 ① 急な下り坂や長い下り坂では、エンジンブレーキを使い、また、必要に応じて四輪車はフットブレーキ、二輪車は前・後輪ブレーキをかけるようにする。

 ② 下り坂では、前車との車間距離は平地の場合より多めにとるようにする。

【Reference 参考】エンジンブレーキの効果

 エンジンブレーキは、低速ギア(オートマチック車では、チェンジレバーを「L」または「1」)に入れたときほどよくきく。

 ※一般的にオートマチック車のエンジンブレーキはききが弱い。

[4]坂道でのゆずりあい

 ① 坂道では、上り坂での発進は難しいので、下りの車が上りの車に道をゆずる。

 ② 近くに待避所があるときは、上りの車でもその場所に入って待つ。

 ③ 片側が転落の恐れのある谷(がけ)になっている狭い道では、上り下りに関係なく谷(がけ)側を通る車が道をゆずる。

 ④ 重い荷物を積んで長い上り坂を低速で運転するときは、後ろに車がつながらないように時々左側に寄って徐行するか停止して、後続車に道をゆずるようにする。

[5]路肩に対する注意

 山道では、路肩に寄り過ぎないように注意する。

4 二輪車の特性、乗車姿勢と走行の仕方

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1 二輪車の特性

 二輪車は、体で安定を保ちながら走り、停止すれば安定を失うという構造上の特性を持っている。

[1]重心と安定性

 二輪車の場合は、人車一体の重心が重要であるが、この人車一体の重心から重力と他の力(例えば遠心力)の合力の作用線が、タイヤの接地点の線上にある状態が二輪車の安定走行である。

 

[2]乗車姿勢と操縦性

 人車一体の重心は、同じ運転姿勢であれば移動しない。

 安定走行の要領は、車の変化に合わせて人車一体の重心を移動させることにある。

【Reference 参考】オートマチック二輪車の車種特性と注意点

 ・クラッチ操作がいらない分、急激なスロットル操作をした場合に急発進するおそれがある。

 ・低速走行時のアクセル・コントロールに十分気をつけ、立ちごけなどに注意が必要である。

3 走行の仕方

[1]走行位置のとり方

 二輪車は、遠くにいる速度が遅いと見られやすく見落とされやすい。

 四輪運転中に比べて視界が狭くなりがちである。意識して遠くの前方を視野に入れるように心がける。

[2]カーブ走行のしかた

 ① カーブの途中ではクラッチを切らないで車輪にエンジンの力をかけて走行する

 ② 曲がる時は、ハンドルを切るのではなく車体を傾ける(バンクする)ことによって自然に曲がるようにする。

 ③ 道路の右側部分にはみ出さないようにする。

 ④ 曲がり角やカーブでは、前の車を追い越してはいけない

[3]ブレーキのかけ方

 ① 方法

  ブレーキのかけ方には、次の3つがある。

  ・ブレーキレバーを使う前輪ブレーキ

  ・ブレーキペダル又はブレーキレバーを使う後輪ブレーキ

  ・スロットル(車でいうアクセル)を戻し、又はシフトダウン(低速ギアに入れること)によるエンジンブレーキ

  

 ② ブレーキをかけるときの注意

  ・ブレーキをかけるときは車体を垂直に保ち、ハンドルを切らない状態で前・後輪ブレーキを同時にかける

  ・乾燥した路面では、前輪ブレーキをやや強く、路面がすべりやすいときは、後輪ブレーキをやや強くかける

  ・エンジンブレーキは、低速ギアになるほど制動力が大きくなる

  ・急ブレーキをかけると車輪の回転が止まり横すべりを起こす原因になるので、ブレーキは数回に分けて使う。

5 速度と衝撃力

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 事故の大きさは、車が衝突したときに相手に与えたり、自分が受けたりする衝撃力の大きさに関係する。

 衝撃力は速度と重量に応じて大きくなる。衝撃力は、車の速度の2乗に比例して大きくなる。

 例えば、時速60㎞でコンクリートの壁に激突した場合は、約14mの高さ(ビルの5階程度)から落ちた場合と同じ程度の衝撃力を受ける。